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 体験的マンションレポート28号(03−11−25)
「備えあれば憂いなし!」
都営桐ヶ丘団地の防災センターの機能の高さにビックリ


●11月23日の午後、わが団地の防災本部の本部員さんで、桐ヶ丘団地の防災センターを見学に行きました。10人ぐらいのつもりでしたが、役員さんが、自治会の幹事会などで皆さんに声をかけてくれたり、自分のフロアーに参加を呼びかけてくれた方など、予想以上の16名が参加しました。


●皆さんで1階のロビーに集合し、秋のお日和の中を桐ヶ丘の中央公園の脇を通って、特別養護老人ホーム「やまぶき荘」の向こう側にある、桐ヶ丘団地U街区の27号棟に行きました。

 防災センターは、ちょうどやまぶき荘の裏側と、超高層(18階)住宅と、児童館などに囲まれる位置に、こじんまりした部屋がありました。

●写真のように、建物の1階で外にも内にも入り口があって、どちらにも出動しやすくなっています。中には青い制服を着た年配と中年の二人の職員がいました。年配の、渡辺さんという方が、壁にはめ込まれた器械の説明をしてくれました。ここには24時間、3交代で2人ずつ人が配置されているとのことです。


●この防災センターには、第1に、入り口とエレベーター内(全部ではないが)の防犯カメラの映像が、かなり長期にわたって監視・保存されています。

 第2に、建物内の204戸の全てのお宅のインターホンと直接連絡が取れるようになっています。通常の電話回線だけでなく、へや番号だけを押せば、インターホンでつながるようになっているのです。

 第3に、火災の発生したときに、どのへや、または廊下で火災が起きたかが、デジタルで表示されるようになっています。また、それに対して、自動的にその階と上下の階の全ての廊下と部屋内に、火災発生の警報がアナウンスで流れます。

 さらに、これと連動して、火災の起きた部屋や廊下に、スプリンクラーで消火の水が散布されます。

 第4に、近くのやまぶき荘や児童館、桐ヶ丘の新しい暖地の、ほかの建物で起きた火災も、通報が自動的に入る仕組みだそうです。

●これだけの装置で、いくらぐらいかかるか聞いたところ、「百万円単位では無理でしょう。やはり数千万円・・。」という話でした。204軒の公営住宅でも、高齢化が深刻なだけにこれが必要ですし、実際に数ヶ月前の火災時にはスプリンクラーの消火でお年寄りが大やけどを負いながらも救出されたのですから。ほかにも、部屋内で緊急に具合が悪くなったとき、緊急ボタン一つで人がかけつけることができるわけですから、いざというとき、こんな心強いことはありません。

●防災センターを出た後、16階のあるお宅にお邪魔して、天井のスプリンクラーを見せてもらいました。

 センター職員の話では、今の消防法では、11階以上のお宅には、必ず、煙感知器だけでなく、スプリンクラーの設置が義務付けになっているそうです。

 スプリンクラーのノズルは、各部屋に2個ずつ、ついていました。ただし、家事や調理だけで、水を噴射しては困るので、この装置には、相当高い温度でなければ作動しない仕組みになっているそうです。

●わがマンションも高齢化が進んでおり、建て替えまで待つのでなく、後付けの防災装置とスプリンクラーの設置を考えなければならない時期に来ているような気がしながら、皆さんで帰ってきました。


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