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 体験的マンションレポート(13)2・24

「あらためて考えさせられた災害対策本部の役割」

●2000年8月12日の火災事故の後、災害対策本部の本部長(自治会長が兼任)と、副本部長(管理組合理事長が兼任)が責任を取る形で辞任し、わが団地の災対本部は事実上解体しました。もともとそのほかの、防火防水部長とか、調達部長など、各部長や部員は、自治会と管理組合の、それに関連のある理事や役員が、自動的に兼任しているものばかりでしたから、普段の自治会や管理組合の活動に追われて、実際には自分が災対本部でどんな役職についているか自覚している人は少なかったのではないかと思います。

●実際、火災発生のときに、管理組合理事長は旅行中で不在でしたし、本部長の自治会長も、臨時本部を立ち上げることができませんでした。(このいきさつについては、当時の自治会長と管理組合の役員の役員では意見がわかれています)その後、自治会などの有志によって、実際の災害に役立つような災対本部を、一から作り直そうという検討会が作られ、私も参加しました。

●中心メンバーは非常な熱意で、規約や防災計画などを全面的に検討し、最後は六法全書まで持ち出して、本部組織の構成を作り上げていきました。

 私がいちばん考えていたのは、災害対策本部の、少なくとも実働部隊と執行部については、できるだけ管理組合や自治会との兼任を避けること。できるだけ、数年間は勤められるようにして、経験を蓄積していくこと、足りない設備や備品などを優先的に購入できる予算上の権限を持つことなどでした。

「昨年9月の地域防災訓練で、参加者に何かを手渡しているところ。右のちょっと及び腰のが私」
●翌年3月には、ほぼ期待通りの本部がスタートすることになりましたが、私が考えていたより、かなり大きな組織になり、全体で60人規模、役員も、管理組合や自治会の役員も入って、24人ほどになりました。ただし、中心メンバーの、自衛消防隊長(実は私が就任しました)や情報連絡、避難救護、調達、防火防水、施設管理、などの各部長は、選任で選ぶことができました。

●次の目標は、消防隊長の責任でわが団地にふさわしい防災訓練を行うことです。高層住宅の火災訓練は、北区内でもあまりきちんとやられておらず、新しい課題ばかりでした。

 詳しくは、はじめ通信でお知らせしたとおり、昨年の10月28日、小雨の中でしたが、150人くらいの参加で、一応成功しました。高層階の自動消火栓の放水訓練、12階からの人名救出訓練、バルコニーの隔壁通過訓練、煙体験訓練など、いろいろ工夫しましたが、最初のお知らせのハンドマイクが、ほとんど聞こえなかったなど、案外初歩的な落とし穴があり、来年度への課題が残りました。

 本部自体については、災害のときに役立つとともに、日常の居住者への対応の任務も分担しておくことが案外抜けがちです。たとえば、会議の記録や、団地住民へのニュース、会計係りや対外的な活動などは、誰がやるのか、はっきりしていませんでした。

●災対本部専任役員の任期は2年以上。来年もじっくり準備して、今度は実際の災害にもっと近い状況で、また子供たちがもっと参加しやすい方法で訓練をやりたいものだと思っています。


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