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 体験的マンションレポート02・5・27
居住する世代が広がっている中でのコミュニティー

●今年もマンション管理組合の総会が多い季節を過ぎようとしています。わがマンションも5月26日に管理組合と災害対策本部の総会が行われました。新築から31年がたち、最初から入居している世帯が三割ぐらい、残りの世帯の三〜四割は、最初から入居した人の子供の世帯です。親子2世帯がスープの冷めない距離に入居しているケースもあります。

●総会のあと、災害対策本部の役員で、軽く慰労会をやっている時(私はいちおう自衛消防隊長なのです)、33才の男性役員が「仕事のため、日常の夜の会議はほとんど出られず、訓練当日だけかろうじて参加の1年だった。これではあと1年の任期は責任もてない。(災対本部の専任役員は二年任期と規約で定められている)途中だがやめさせてほしい。」ときりだしました。

●どうも、彼は最初にフロアーの会議で専任役員に選ばれた時のいきさつにもこだわっているらしい。「若いから大丈夫。みんなで助けるから、そんなに忙しくない」といわれ、出てきてみると、けっこうウイークデーの会議が多い。「話がちがう」との気持ちが強いようでした。

●また、組織の肩書きで縛られるのも好まないようです。「役員でなくても、団地の中で火災があれば、全力で救助に参加する気持ちはある。いままでの役員の決めかたでは、若い人はついてこないと思う。」とずばり。

●どうも「長」の肩書きのところに、若くて体力のある人物を無理やりでもはめ込もうとするのは、正しい方法とはいえないようです。しかし、いざ災害という時、ふだんなにも訓練していなければ、たとえ若いといっても適切な救助はできない。

●災害対策の場合には、なるべく団地に長くいる、まとめ役の人がトップに座り、忙しくても若くてやる気のある人と常にパイプをもちながら、いざというときの協力を得られるような準備をしておくことができれば最高ではないか。

●保育園の園長を経験した女性が、「彼には、もっと活躍できる方法があると思う。親の世代からこの団地に住んで、自分の妻や子も団地の隣人にお世話になることを考えて、何かよいやり方を見つけさせましょうよ」と、彼が帰ったあとで言いました。

●私は、「ああ僕なんかより体力はなくても、こんな人が消防隊長になって、若い人たちをうまく活動に参加させてくれた方が、わが団地のような幅広い世代が住んでいる共同住宅の災害対策はうまくいくのではないか」と痛感しました。

●たまたま一昨年の火災は、真夏の八月、土曜日という、大勢の人が団地にいる時間に起きました。しかし、時間の大部分をしめるウイークデーの午前や午後に災害が起きれば、その時団地にいる災対本部の役員が、一刻も早く人命救助に当たるとともに、二次災害を防ぐために、外にいる男性や若い人たちに連絡して団地にひき帰らせなければなりません。

●共同住宅のもつこうした特徴に、本当に見合ったコミュニティーのありかたを災害対策に限らず、探求していくことが必要な時代だと思います。


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