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 体験的マンションレポート(17)2・5・31

「修繕積立金を貯めすぎず、使いすぎず」

●わが団地では、
管理組合費と区別して修繕積立金を毎月1万2千円ずつ徴収しており、275戸で年間4千万円近くが積み立てられ、大規模工事を何年もやらないと、たちまち億単位でたまっていきます。しかし毎年交代する理事会では、なかなか準備のかかる大規模改修には手がつけられません。また、実際に共用部分で残った課題は、複雑な工事が多いのも事実で、簡単に住民合意はできません。

●そこでまず、ペイオフになっても困らない資金の安全な蓄積方法が必要です。わが団地では、今年度に限りペイオフ対象にならない普通預金にきりかえました。さらに住宅金融公庫の積み立て債券に申込み、3900万円の債券を昨年と今年の2年度・7800万円を買い取りました。

●この積み立て債券は、1口100万円で、限度はそのマンションで年間に集まる修繕資金です。一〇年満期で年利2%位い。銀行よりはるかに安全で有利にもかかわらず、まだ制度が知られていないせいか、無抽選でオーケーだったそうです。

●もう一つは、修繕資金の使い方の工夫です。共用部では、誰もが納得できる工事からこまめに取り組むことです。わがマンションは、昨年階段の手摺などのバリアフリー工事をおこない喜ばれました。玄関ドアの電動化やスロープの改善などもやりやすい工事です。

●共用部でなくても、誰もが必要と認めれば、専用部の工事もできます。例えば浴室です。公団の古い造りのわが団地は、そろそろ浴室の防水も切れかかっています。しかもじめじめしたタイルとコンクリのたたきは、思い切ってユニット式で大量に工事すれば単価も安くなるでしょう。

●このほか、避けて通れない耐震補強も、なかなか居住者に必要性がわかりにくい面があります。耐震で壁をつくるなら、併せて一階のフロアーに便利な談話室をつくるなど、グレードアップを組み合わせてはどうでしょうか。

●いずれにしても、修繕資金は長期計画で可能な限り、5年ぐらいずつで使い回していくぐらいのテンポが必要だと思います。


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