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震災レポートNO.8<11・3・22>
まだ把握不十分な区内被害を解明するとともに、
住宅リフォームの思い切った拡充を

●3月14日、急きょ区議会防災対策委員会が開かれ、北区から下記のような区内の被害状況が報告されました。
 防災委員である共産党の、のの山・福島両区議は、これを見て北区がつかんでいる数字が以下に部分的であるかを実感したということです。
 例えば、大規模団地ではありますが、5千戸の豊島5丁目団地だけでも、13日に福島区議のお宅のドアが閉まらなくなっていたのを修理した業者が、「これでこの団地だけで1500件目ぐらいですよ。千件越えてからは数えてないけど・・」ともらしたそうです。他にも廊下の壁がバリバリ落ちていたり、ながいともこさんの訪ねた赤羽北公団のバルコニー手すりのわきに大きな亀裂が入っている(ながいさんのブログより)など、川沿いの高層住宅では、かなりの被害が発生しています。これは江東区などでひどかった液状化と無関係ではなさそうです。

●また北区のある屋根業者は「瓦が落ちた」とひっきりなしに修繕注文が入り、軽く数百件に及ぶということです。
 こうした被害について、区民からの区への通報はごく一部に限られているようですが、私は二つの意味で、小さいことでも、こうした「我が家の被害」や「近所で見かけた被害」を、場合によっては匿名でも区に通報することが非常に大事だと思います。

●一つはこれらが公式に記録されることで、区も本腰の対策になることと、区内の地震被害のメカニズムがかなり分かってきます。
 例えば豊島5丁目団地では、ドアなどの被害が西向きに集中したなどという事実が分かれば、次のさらに大掛かりな震災に備えることができるのです。

●もう一つは、北区がスタートさせる予定の住宅リフォームの拡充と繰り上げ実施を要望しやすくなることです。
 14日の委員会でも、北区は2010年度末までの前倒しは困難としつつも、多くの住宅被害があれば「新年度は柔軟な対応を検討」すると答えたそうです。
 地震で壊れた箇所などの修繕工事について、老朽化した部分の補修などとあわせて総額10万円以上とし、新年度早々にリフォーム助成申し込みを受付けて、制度がスタートしてから遡及して実施すれば、最大2割の助成が受けられることになります。
 今の助成制度の予定では「抽選で300件程度」としていますが、細かい住宅被害が数多く広がっていれば、「地震被害の救済は抽選で」というわけには行かなくなる可能性もあります。
 むしろ今回地震被害の特別枠を設けて10万円以下でも抽選なしで一定の助成を行う制度が必要なときではないでしょうか。

●区民に命の犠牲を出さずに済んだことを幸いとしながら、次の大震災はこれではすまないことを肝に銘じて、今回教訓として学んだ、高層住宅の揺れのひどさや、家具転倒防止の切実さ、液晶テレビのもろさ、相変わらずブロック塀の危険性、停電による帰宅困難者やエレベーター停止などの対応はもとより、もっと大規模な被害をどこまで予防できるか、区民と行政がいかに力をあわせるかをしっかり考えて行く必要があります。

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