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◯七十九番(曽根はじめ君) 日本共産党都議団を代表して、石原知事に質問いたします。

(前略)  第四に、公共事業全体を生活密着型に転換するとともに、国や財界が主導する大型開発拡大の路線からきっぱり脱却することです。  政府や財界は、国民の批判にもかかわらず、あくまでも公共事業にしがみつき、新たな拡大の道を進もうとしています。五全総では、東京湾や瀬戸内海にまたしても橋をかけるなど、驚くべき計画がメジロ押しです。  石原知事は、所信表明で、都市づくりなど長期ビジョンづくりを強調していますが、その方向は、開発優先のこれまでの自民党型都政の方向をさらに進めるものでしかありません。例えば、さきに都が発表した東京の新しい都市づくりのあり方中間まとめや都市白書では、国際的都市間競争、金融都市競争に打ち勝つためには、山手線内をセンターコアとして国際ビジネス拠点づくりを進め、三環状道路を最優先で進めることなどが盛り込まれています。  これでは、もともと欧米の都市に比べて人口や企業の密集度が何倍もの東京の都心地域に、さらに業務機能を集中させ、大気汚染や住環境問題、都財政の一層の破綻など、新たな矛盾を拡大するだけです。大都市に集中的な公共投資をなどと大型開発をあおる主張は、異常に膨張した公共事業を温存するものでしかありません。今求められているのは、都市でも地方でも、浪費的な公共事業の膨張路線から抜け出すことではありませんか。見解を伺います。  関連して、中央環状王子線建設に連動した工場進出の問題について伺います。  王子線の王子ランプ付近では、高速道路開通後、これを利用する、一日二百五十五万部印刷の全国最大の新聞工場が住宅密集地に計画され、現在、アセスメントの手続に入っています。完成すれば、毎晩、深夜、未明に、四百台以上のトラックが狭い道路の住宅街にひしめくことになります。住民も地元区長もこぞって現計画の抜本見直しを求めています。  知事、少なくとも本件のアセスに関し、特に深夜の自動車の騒音を現状より悪化させることのないよう、地元住民が要望している水上輸送も含めた、計画の抜本変更を求める意見を出すべきです。いかがですか。  今回の事態は、知事が強調する三つの環状道路について、交通環境の改善どころか、新たな交通ラッシュと環境破壊を呼び込みかねないことを浮き彫りにしています。重大な環境悪化をもたらす道路計画は、きっぱり見直すべきであります。こうして公共事業の浪費に本格的なメスを入れることこそ、都財政立て直しの大道であり、この道を進めば、都民の福祉、暮らしを守りながら都財政を立て直すことは十分できます。  ところが、財務局が六月に発行した都の財政分析パンフレット「財政構造改革の推進に向けて」は、来年度も四千三百億円の財源不足が出るなどと都民をおどし、人件費や市町村への支援、都立病院への補助など、またしても都民サービスに直結する分野に専ら切り込みの矛先を向けるものとなっています。これでは、都民の求める財政立て直しはできません。  四千三百億円の財源不足というのは、銀行課税による一千億円の増収などを見込まず、借金返済を名目とした、二千億円近くも過大な減債基金の積み立て、バブル前の一・五倍も高い投資的経費などを前提としたものにすぎません。そのほか、我が党が提案している法人事業税の超過課税の拡大なども行えば、当面の予算のやりくりも十分できるし、財政再建団体に転落することはありません。誇大な財政危機宣伝はやめるべきであります。何よりも、危機の要因を冷静に分析しメスを入れること、どんなに財政が苦しくても、都民の福祉、暮らしは守り抜く立場を貫くべきであることを強調しておくものであります。  以上、答弁を求めて、質問を終わります。(拍手)

   〔知事石原慎太郎君登壇〕

◯知事(石原慎太郎君) 曽根はじめ議員の代表質問にお答えいたします。  投資的経費についてでありますが、財政機構改革を推進するためには、経常経費、投資的経費を問わず、都の行うすべての施策について聖域のない見直しを行う必要があると思っております。投資的経費については、事業の必要性、緊急性を考慮しながら、限られた財源を重点的、効率的に配分するとともに、その財源としての都債については、世代間の負担の公平性に配慮しつつ、適正な活用を図っていきたいと思っております。  臨海副都心開発についてでありますが、私は就任して一年でありますけれども、これは既に私の就任以前に船が出ておるわけでありまして、いろいろの問題がありますけれども、総体的に眺めて、臨海副都心開発は、首都東京の活力と創造力を新規に生み出し、都民生活を支える新しいまちを創造する重要な事業であると認識しております。  平成十年度までの投資額は約一兆四千億。これによって道路、公園等の地域内都市基盤の約八割は完成しております。また、国際研究交流大学村や企業本社ビルの建設工事が行われ、新しいまちの形成が一応着実に進んでおります。さらに、昨年一年間の来訪者は三千万人を超え、東京の新しい名所としても都民に大いに親しまれております。  今後とも、臨海副都心が東京活性化のリーディングエリアを担う地域としてさらに大きく発展していくよう、事業を着実に推進していきたいと思っております。  次いで、公共事業全体についての認識でありますが、東京における空港、鉄道、道路などの都市基盤施設は、次の世代に引き継ぐ財産となり得るものでありまして、その着実な整備は、産業活性化や国際競争力の向上を図るとともに、生活基盤の質を高める上で重要であります。そのため、厳しい財政状況の中、限りある財源を投資効果の高い事業に重点的に配分して、その整備に努めてきたつもりであります。  現在の公共事業のあり方についてはさまざまな議論があることは十分承知しておりますが、社会資本の蓄積や財政制度が異なる諸外国と単純に公共事業量の総額だけで比較することは必ずしも適切ではないと思いますし、また、公共事業そのものが汚職の温床であるという主張には、とてもくみすることはできません。  大都市への公共投資についてでありますが、東京を初めとする大都市は、慢性的な道路渋滞の解消、防災都市づくりの推進、さらには社会資本ストックの老朽化による維持更新需要など、多くの問題を抱えております。したがって、大都市における社会資本整備のために公共投資の重点化を図ることは必要と考えており、ご指摘の点は全く当たらないと思います。  また、喫緊の課題である景気対策という観点からも、大都市への公共投資は効果的でもあると考えております。もっともそれだけが景気対策のすべてではございません。
 なお、その他の質問については関係局長から答弁いたします。

   〔環境局長齋藤哲哉君登壇〕
◯環境局長(齋藤哲哉君) 北区堀船地区に予定されております新聞印刷工場等の建設事業に係る環境影響評価についてでございます。  平成十一年十二月、環境影響評価条例に基づく環境影響評価書案が事業者から提出され、条例に基づく環境アセスメントの手続を行っております。この件につきましては、深夜から早朝にかけ、新聞配送用のトラックが運行される事業計画となっておりまして、騒音、振動を懸念する地元住民の声が強く、それへの十分な対応を求める地元区長の意見も寄せられております。  現在、環境影響評価審議会において、こうした要望や意見を踏まえ審議を行っており、今後、審議会の答申に基づき、知事としての審査意見書を作成してまいります。

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