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そねはじめ代表質問その1(2000年第2回定例会)
知事のER構想に対して・・救急医療の充実は当然だが、府中病院はじめ救急医の実態は32時間連続の過酷な勤務に労基署も是正勧告

 私が代表質問で明らかにした、都立府中病院の過酷な医師の勤務体制問題が、第2回定例会最大の話題となりました。

 これは都立府中病院で、夜間当直の医師が救急対応をしながら、翌日まで32時間も連続勤務をさせられた上に、これに対する時間外勤務への割り増し賃金も支払われていなかったことに対し、労働基準監督署から労働基準法違反などによる是正勧告を受けていたという事実です。

 立川労働基準監督署は、府中病院に対し今年3月、●労働基準法に基づく協定がないまま時間外労働をさせている。●職日直勤務をさせたにもかかわらず、割り増し賃金を払っていない。●定期健康診断の結果を労基署に報告していない、など5点にわたって労働基準法、労働安全衛生法に違反すると勧告していました。

 私の指摘に対し、都の今村衛生局長は事実を認め、「勧告を受け、患者サービス対価を招かないよう、医師の当直勤務の適正化にむけて是正に努めている」と答えました。

 この質問には各方面から予想外の反響がありました。共通して、石原知事がこの府中病院はじめ都立3病院で24時間救急患者誰でも受け入れの「東京ER」を立ち上げようとしていることに対する不安から、現場のこんな状態では、とてもERどころではないと、よくぞくぎを刺してくれたという反響でした。

 私は、石原知事の暴走に多くの都民が不安と怒りを持ち、心を痛めていることを実感しました。

 都民の財産である都立病院で、重大な医療事故が起きた裏側で、医師や看護婦さんの、どれほど過酷な労働実態があったのか、今後も徹底的に調べ、改善させていきたいと考えています。

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