そね質問目次へ  そね都議活動   


総務委員会 舛添知事への集中質疑
 平成28年6月13日

舛添知事の政治資金虚偽記載と公用車不正使用問題などを追及

〇加藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 この際、傍聴人の方々に再度申し上げます。

 傍聴人の方々は、東京都議会委員会傍聴規則を守って静粛に傍聴を願います。傍聴人は、可否を表明したり騒ぎ立てるなど、議事の妨害となる行為をすることは禁じられております。委員会傍聴規則等に違反する場合には退場を命じますので、念のため申し上げておきます。ご協力をお願いいたします。

 質疑を続行いたします。

 発言を願います。

〇曽根委員 本総務委員会には、舛添知事の高額海外出張問題から公用車利用などの公私混同、また、過去から今日までの政治資金の不正使用疑惑に対して、事実の徹底解明と、そして舛添知事の責任を厳しくただすことが求められていると思います。知事は簡潔に事実のみを答えてください。

 焦点になっているのは、木更津のホテルに正月の家族旅行を二度にわたり行った費用を、事もあろうに政治資金収支報告書に会議費用と記載し、これが虚偽記載ではないかと指摘されていること。これは、道義的責任にとどまらず、知事の法的責任が直接問われている問題です。

 知事は、五月十三日の記者会見で、事務所関係者らと何時間もの会議があったかのような説明をしました。しかし、都民からは、到底信用できないという声が殺到しました。このため、知事は、私は都民から信用されていないからといって、弁護士に調査を委託したと、一切説明をしなくなりました。

 ようやく六月六日に弁護士の調査報告書が発表されましたが、会議費用であることを証明できず、これまた驚くべきことに、千葉のホテルでの二度の正月の会議というのは、ある社長との面談に変わっていました。中身も時間もまるで違っています。

 この二回の説明の中身の違いをパネルにしてみました。(パネルを示す)このように、まるっきり違います。参加者は、事務所関係者らという複数で表現されていたものが、出版会社社長ただ一人になりました。人数も、そのとき発表は差し控えるといいながら、実は中身は一人だった。内容も会議から面談に変わっており、目的も、公約の最後の詰めだとおっしゃっていたのが、出馬についての相談になりました。時間も、昼間に相当やった記憶だという説明が一時間程度に変わってしまいました。

 このように、知事の説明がもとになっている弁護士の調査報告書で、どうしてこれだけ大きく違ってしまったのか、まずその点について説明してください。

〇舛添知事 委員、ちょっとそのパネルを……。済みません、恐縮でございます。基づいて説明をしたいと思います。済みません、ありがとうございます。

 まず、私は、出版社社長というのは、非常に親しい、ほぼ事務所関係者と、そのように見ておりました。しかし、それを「ら」という形で、一般的な形で大まかにいったというのは、これは今、反省をしているところでございます。
 そして、会議の内容について、これは、面談という言葉ですけれども、私は面談も会議もほとんど変わらないと思っております。
 それから、次、目的は、公約の最後の詰めもやりましたし、出馬についての相談もやりまして、そこで全てについて申し上げたことではございません。

 それで、昼間に相当やった記憶というのはそのとおりでありまして、私は、その後しっかりと思い浮かべてみると、一時間程度だったなと、そういうふうに思っているところでございます。

〇曽根委員 のっけからなんですけれども、知事は、知事しか知らない事実ですので、包み隠さず答えてもらいたい。
 二〇一四年一月の面談なるものについて聞いていきます。
 出版会社社長には、誰がいつホテルに来てほしいと連絡したのですか。

〇舛添知事 今のところ、どういう形で連絡したかは、つぶさに覚えておりません。

〇曽根委員 連絡方法はどういう方法をとりましたか。

〇舛添知事 今、どういうふうにやったかは全く記憶にございません。

〇曽根委員 知事の相談者は、どういう交通手段で来られましたか。

 こういう事実も答えられないようでは、面談が行われたことさえも信じられなくなりますよ。いかがですか。

〇舛添知事 それも、どういう手段で来たかというのは、私は尋ねておりません。

〇曽根委員 正月の日に大変世話になった社長さんを呼んでおいて、そして、どういう方法で来られたのかもわからない。交通費などは、呼んだ側が支払うのが当然だと思いますが、そういうことも一切なかったのでしょうか。

〇舛添知事 友人でありますので、交通費はこちらが払うと、そういうことはないと思います。

〇曽根委員 お願いしてわざわざ正月に来てもらって交通費も払わない、そういう話は到底信じられません。

 そして、社長はどのような服装で来られましたか。

〇舛添知事 これも細かく覚えていませんけれども、ラフな格好で来たと思っております。

〇曽根委員 この面談というのは、一月の元旦なのか、二日なのか、何時から何時までだったのですか。

〇舛添知事 一月二日だったと記憶をしております。そして、細かい何時から何時ということは正確に記憶しておりませんけれども、昼間であったと思っています。

〇曽根委員 舛添知事のご家族のチェックインと翌日のチェックアウトは、それぞれ何時だったのでしょうか。

〇舛添知事 これも、今、正確に覚えていませんが、元旦にチェックインしたと思っています。そして、三日の日のチェックアウトの時間の限度があると思います、何時までに出てくれと。その時間に出たと記憶しております。

〇曽根委員 知事は勘違いされているようですが、私は、二〇一四年一月の都知事選出馬の問題についての面談についてお聞きしていますが、そうすると、一つ前の質問に戻りますが、面談の日にちは何日の何時ごろだったのですか。

〇舛添知事 曽根委員、大変失礼いたしました。最初の年のことだと勘違いして、そのようにお答えしましたが、お許しいただきたいと思います。
 二年目でございますね。知事選出馬のときだと思います。それは元旦の午後だと思っております。

〇曽根委員 改めて、チェックインとチェックアウトの時間をお聞きします。

〇舛添知事 これも、二年目も正確なチェックインの時間が何時だったか覚えていませんし、チェックアウトの時間も−−チェックインも、何時までは入れない、それからチェックアウトも、何時までに出てくれとあったので、それに合わせたというふうに思っております。

〇曽根委員 木更津のホテルは、三時以降にチェックイン、翌朝の十時前にチェックアウトという決まりになっています。したがって、面談は、元旦の午後ということになりますと、ホテルに着いて間もなくということになります。

 どのホテルも同じですが、宿泊者以外の人を勝手に客室に招き入れることは禁止しております。来訪者が到着したとき、当然、誰かがフロントに迎えに行くとか、終わった後に見送るとかしたのだと思いますが、いかがですか。

〇舛添知事 知事選出馬という極めて微妙な時期で、できるだけ目立ちたくないということで、誰も迎えに行かなかったというふうに記憶しております。

〇曽根委員 部屋で面談しているときに、それにかかわる旅館への支払いは何もなかったのでしょうか。例えば、ルームサービスでコーヒーを出すとかはしなかったのですか。

〇舛添知事 極めて機密を保ちたいということでございましたので、部屋にありましたポットのお湯か、お湯でお茶、それぐらいしか、ないしは水しか出していないと思います。

〇曽根委員 知事は、五月十三日の記者会見でこの疑惑について説明したとき、もともと家族旅行として計画し、家族旅行として予約したものだと述べました。この説明は今も変わっていませんね。

〇舛添知事 今おっしゃいましたように、正月の家族旅行として計画をいたしたものでございます。

〇曽根委員 一月一日から二日まで一泊二日、木更津に宿泊しましたが、宿泊したのは舛添知事の家族四人だけですか。

〇舛添知事 私と妻、子供二人の四人でございます。

〇曽根委員 二〇一三年は二十三万七千七百五十五円、一四年は十三万三千三百四十五円を支払った領収書が政治資金収支報告書に添付されていますが、この金額は、全て家族四人の宿泊費ですか。それ以外の経費は含まれていないのですか。

〇舛添知事 まず、先ほど自民党の鈴木理事にお答えいたしましたけれども、今、明細をとるように休み時間に指示いたしました。したがいまして、その明細を見れば、その宿泊費以外に、例えば、先ほどおっしゃった、ちょっとルームサービスをとったとか、それから食事をした分が入っているとか、そういう−−たしか食事はその宿泊費と一緒だったと思いますので、私が記憶しているのは、腰を痛めていましたから、マッサージをしてもらったような費用がその中にルームチャージで入っている可能性はあると思います。が、しかし、家族四人であったことは確かであります。

〇曽根委員 では、その支払った十三万余りのお金は、全て家族四人の宿泊費及びそれに付随する費用ということです。したがって、ここでいわれている、虚偽記載を疑われている会議費用というものにかかわる費用は、この中に一切含まれておりません。

 ルームサービスもとらなかった、そして、ホテルのチェックインといいますか、フロントのサービスは一切受けなかったということでありますので、では、収支報告は、十三万円余りのこの記載は、まさに虚偽記載ということになります。違うというのであれば理由を述べてください。

〇舛添知事 会議のための部屋をとって、そこで会議をしたわけではありません。したがって、そういう外形的な観点からいうと、今、曽根委員がご質問のように、会議室をとっていないじゃないかということでございますが、客室に入れるのは、そういうのはよくないというか、そういうことはしちゃいけないということで、これはもう深く反省して、次からはきちんと会議室をとるようにいたしますけれども、しかし、自分の部屋に呼び入れたわけであります。

 そして、今のご質問について答えますと、やっぱり都知事選挙に出馬するかどうかというのは極めて大きな政治的な決断でありますので、短時間の会議や面談であっても、私は、これは自分の政治家としての命運を決する大きな政治決断だということで、政治活動というふうにカテゴリー分けしましたけれども、しかしながら、家族旅行というのがメーンでありましたので、これは不適切である、そういう意味で、私はこれをきちんと返金いたすと、そういう決定をいたした次第でございます。大変恥ずかしいことでございます。

〇曽根委員 虚偽記載の事実というのは、訂正や返済をしたとしても、違法行為自体は消えません。しかも、都民が怒っているのは、政治資金で家族旅行をして、見つかったら返せばいいんでしょうと居直っているその姿勢が、もう見え透いているからです。しかも、この面談という話が架空の作り話だったという可能性が高い、もしこのことが明らかになったら、この虚偽記載は極めて悪質だということになります。

 それでお聞きしますが、知事は面談があったといいますけれども、知事も、弁護士も、何一つ証拠を示せない。相手も名乗り出ない。

 改めて、何か一つでも、面談とその相手について実在の根拠はありますか。

〇舛添知事 先ほど鈴木理事にもお答えいたしましたけれども、私は政治家であります。政治家としての信義、そして、微妙な政治の機微にかかわる問題については、大変申しわけありませんけれども、お答えすることはご容赦願いたいということであります。

〇曽根委員 証拠を何一つ示せないとするならば、面談自体の存在も怪しいといわざるを得ません。

 知事への疑惑解明の鍵を握っているホテルの領収書の問題をただしたいと思います。

 知事は、ホテルの領収書をグローバルネットワーク研究会宛てに作成させておりますが、先ほど家族旅行で予約をしたと述べました。舛添個人宛てにせず、なぜ政治団体宛てにしたのか。それを、政治団体宛てに領収書をつくらせるということは、いつ決めたのですか。

〇舛添知事 先ほどご説明いたしましたように、二年目について、一年目も同様でございますけれども、極めて重要な政治的な決断をしないといけない、私は、これは政治活動であると、そういうカテゴリー分けをいたしましたので、その会談が終わった段階で、私は、その大事な政治決断をやったという意味で、そういう記載をしたわけでございます。
   〔発言する者あり〕

〇曽根委員 そうすると、チェックインのときには家族旅行でチェックインをし、チェックアウトのときには、面談が終了後、チェックアウトの際に、領収書の宛名をグローバルネットワーク研究会にしてもらったということになりますが、それでよろしいですか。

〇加藤委員長 少々、お待ちください。

 傍聴人に申し上げます。

 ご静粛に願います。

〇舛添知事 私の記憶が正しければ、曽根委員、チェックアウトするときに、領収書を切ってもらうときにそうやったと、今、記憶しております。

〇曽根委員 それは極めて不可解なことです。

 私も先日泊まってみたんです。そうすると、このホテルでは、最初に宿泊手続の際に、予約した名前と別に、領収書名の宛先を書き込むようになっているんです。

 したがって、チェックインのときに、領収書の宛先を、例えば家族旅行だから舛添要一と書けば、自動的にチェックアウトのときには舛添要一様宛ての領収書ができてくる。それを、もし最後に変更しようということになれば、これに基づく領収書を、全部打ち直しになるんですよ。その手続をされましたか。

〇舛添知事 私は、先ほど申し上げましたときに、チェックインのときに、今、委員がお書きになったようなことを書いたかどうかは記憶しておりませんので、最後に領収書を切るときには、それをきっちりと書いたということでありますから、場合によっては、この友人が来るということを認識していた段階で、その日に来られたわけですから、そう書いたかもしれません。そこは記憶は定かではございません。

〇曽根委員 知事は、最初のチェックインのときに、グローバルネットワーク研究会の支払いという手続をしたんじゃないですか。もし、そのときしなくてチェックアウトでやるとすれば、これは書きかえるのが結構大変なんです。設定を変えなきゃならないんです、お店の側も。

 それから、それをやらない場合には、手書きの領収書に切りかえるという方法もあることは確認しました、私も。その場合は、ただし書きの欄がついた複写式の領収書というのをホテル側は発行するということだそうです。

 したがって、どちらかの方法に切りかえたんだと思いますが、そういう手続をした記憶は全くないのですか。

〇舛添知事 細かく、その領収書の切りかえ云々は記憶にありませんので、先ほど鈴木理事からご要請のありました明細書を今、要請をしておりますので、同時にそこのところを、もしホテルの方で明確にわかっていればお伺いしたいと思っております。

〇曽根委員 これは、ホテル側の記録について、きちんと探してもらえばわかることなんです。私のチェックインのときの用紙も、私本人の用紙ですから、ファクスで送っていただきました。舛添知事のチェックインのときの用紙も送ってもらえるはずです。十年近くは保存してあるといっていましたので、必ず取り寄せてください。

〇舛添知事 先ほどの鈴木理事のご要請にお応えするための明細書とともに、この後、指示をして、それを取り寄せて精査したいと思います。

〇曽根委員 チェックインのときから、実際は支払いを政治団体にしているからこそ、チェックアウトのときに、もうプリントアウトでグローバルネットワーク研究会の名前でちゃんと発行されたんだと、これが普通のやり方ですし、それを切りかえたというのであれば、ホテル側に記録が残りますので、これは必ず厳密に調べなきゃなりません。

 もし最初から正月の家族旅行を政治資金を使って全部賄う計画だったということになると、極めて悪質です。正月の家族旅行にこっそり誰かを招いたという話は、そうすると、政治資金としてこれを、十三万円なり、一回目は二十三万円なりのお金を政治資金から出すための作り話だったという疑いが非常に強くなりますが、まさかそうじゃないですよね。

〇舛添知事 先ほど申し上げましたように、私にとって、政治家としての進路を決める極めて重要な政治の活動だと思っております。

〇曽根委員 だったら、ここまで事態が疑わしくなっているんですから、その人物を何らかの形で明らかにすべきじゃないですか。そうでなければ誰も信用できません。

 もし急に招くことになって支払い段階で変えるというようなことになれば、これはホテル側にも記録が残るので、これの調査も厳しく要求をしておきたいと思います。

 知事は、領収書の欄のところに、ただし書きの欄がなかったというふうに先日の代表質問でお答えになりましたが、これは、実際は上に明細がついていたんじゃないですか。

〇舛添知事 どういう形で、その明細と領収書がつながっていたのか、一緒にあったのか、これは全く記憶にございません。

〇曽根委員 では、私のもらった領収書のコピーを差し上げます。−−知事、思い出されましたか。この領収書の上の部分には支払いの明細がついております。だから、下の欄には、ただし書きを書く欄はないんです。これ、政治資金収支報告書に登録すべき、記載すべき領収書として全体として一体のものです。これを上だけ切り離すと、ただし書きのない領収書ということになり、法律で定められた領収書の三つの要件の一つが欠けるということで、領収書等にはみなされないということになるのは、知事ご存じですよね。

〇舛添知事 今、曽根委員がお泊まりになったこの明細と領収、真ん中に切り取る線も入っております。経理上、領収書を添付しろということであったので、経理責任者がそこを切ってつけたんだと思っておりますが、ですから、そこにはただし書きがございません。しかし、今ご指摘のように、これは今後きちんとやらないといけないので、これからは間違いのないようにしっかりとやりたいと思っております。

〇曽根委員 政治資金規正法第十一条は、一件五万円以上の全ての支出について、当該支出の目的、金額及び年月日を記載した領収書その他を徴しなければならないとされています。複数の解説書でも、領収書等は当該支出の目的、金額、年月日の三事項が含まれていなければならず、一つでも欠ければ政治資金規正法の領収書等には該当しませんという、ハンドブックや解説書にはこのことが大体書かれています。

 知事はこのことを知っているはずだし、会計責任者の方が知らないはずもないし、ましてや、その方がもし万が一知らないとしても、知事はそのことに対してちゃんとチェックをされるはずですが、いかがですか。

〇舛添知事 これはもう、しっかりと是正をしないといけないという形で指摘された項目であります。そういう意味で、そのような不備があったことは心から反省して、今後二度とないようにやりたいと思っております。

〇曽根委員 そういういい逃れでは、もう通用しない段階に来ているんですよ。政治資金規正法の基本中の基本ですよ、これは。

 しかも、あなたの事務所でも、毎年のように政治資金規正法の解説本を購入しているじゃないですか。多分、五冊ぐらい買っていますよ、この間。それ全部、弁護士さんの調査報告書に出ています。毎年のように、一番高いやつですよ、恐らく。一万円以上する分厚い解説書を買っていますよ。それでいて全く知らなかったでは、余りに情けないと思います。

 しかも、あなたがやったことは、たまたま支出目的の書かれていない領収書を提出してしまったというのではなくて、明細がついた部分をわざわざ切り離して隠したんですよ。法律に反するような切り離しをなぜやったのかということが問われます。いかがですか。

〇舛添知事 私は、その明細の中身を隠すつもりは全くありません。その意味で、今、明細を取り寄せて再発行していただいているところでございます。

〇曽根委員 とんでもないごまかしです。知事は、お金の管理は、事務所や、それから会計責任者任せにしていないはずなんですよ。

 例えば、二〇一四年の十月、あなたが知事になってからですけれども、安倍政権の小渕優子大臣の辞任について記者会見で聞かれて、こう答えています。まず率直な感想をいえば、いろいろな報告書、政治資金の報告書を出すときは、基本的なことはしっかりとみんなでチェックするはずなので、ちょっとそのチェックの仕方がずさんだったのかなという感じがしておりますと、こう答えているじゃないですか。これは、でたらめなんですか。

〇舛添知事 これは、私自身がそういう反省をしないといけないというふうに思っております。今後は、会計責任者、第三者で専門的な知識を持った人を、しっかりとそこに入れたいというふうに思っております。これは極めて恥ずかしいことだと思って反省をしております。

〇曽根委員 あなたの性格からして、こういうところをチェックしないはずはないんですよ。

 しかも、何のために領収書から明細を外したのか。それは、収支報告に家族旅行を会議費用と記載できるようにするためじゃないですか。明細書がついていたら、会議費用ではなく宿泊費そのものだとわかってしまう、だから明細書を切り離したんじゃありませんか。

 さすがに、正月の一日、二日に宿泊費に政治資金を充てるのはぐあいが悪い、会議費用なら正月でも何とか通用するんじゃないか、そのために、わざわざ明細部分を切り離したのじゃありませんか。いかがですか。

〇舛添知事 私には、そういう意図はございません。確かに、これはもともとは家族旅行として予定をしていた中で、政治の決断をする会議を友人とやったということでありますので、私は、これは非常に重要な政治の会議だとみなしたわけでありまして、家族旅行を隠すということではございません。

 そして、やはり家族旅行の中でこういう会議をやって、それを政治活動というのはどう見ても不適切だということで、しっかりと返金をしてまいりたいと思っております。

〇曽根委員 これは、事実上、知事の弁護のために調査報告書が出された、その核心部分といわれている木更津のホテルの問題で質問してきましたけれども、具体的事実は全く語られていないと。ましてや、実態、真実というのが語られたと誰も信用できません。このことだけでも調査報告書の信頼性は崩壊していると思いますし、真相究明のためには、私は百条委員会を設置する以外にないことを強く指摘したいと思います。

 これが、政治資金規正法に反する支出目的を意図的に隠した領収書というのは、知事になってからも行われています。先日の代表質問でも指摘しましたが、二〇一四年には、世界堂で五回、合計三十九万円の買い物をしていますが、五枚の領収書には全て、ただし書き、支出目的の記載はありません。世界堂で聞きましたが、ただし書き欄に未記載の場合というのは、お客様の要望によるということでした。ただし書きの欄がありながら、支出目的を書いてもらわないことは極めて悪質です。

 我が党は、これら政治資金の不正使用、虚偽記載問題で、百条委員会は避けて通れないと考えております。

 残り時間がわずかになりましたので、もう一点質問をしておきたいと思います。

 知事の公用車について伺います。

 先週の週刊誌で、昨年末と一昨年末に、舛添知事は、奥さん同伴で公用車に乗ってNHKホールの第九のコンサートを聞きに行った。また、昨年、三回にわたり、やはり家族同伴で公用車を使って東京ドームの巨人戦の観戦に行ったことが報道されました。これらは、いずれも事実でしょうか。

〇舛添知事 まず、NHKホールの第九、二回は事実でございます。それから、巨人戦観戦三回となっていますけれども、二回だと思います。

〇曽根委員 巨人戦の一回分を除けば、いずれも事実ということですね。

 我が党は一般質問で、知事就任以来、公用車に家族を一度も乗せたことはないか否かとただしました。そのとき知事は、園遊会、在京大使主催の懇談会、音楽鑑賞などの文化行事や夕食会などに家族を伴って出席する際に家族を公用車に同乗させたことはある、いずれも、都知事として招待を受け、同時に家族も招待されたと認識したものだと答えました。

 この答弁を聞いて、よもや昨年一年間に、今の知事の答弁でいえば、二度もプロ野球観戦に家族同伴で公用車を使っているなどと思い及ぶはずがないというのは、私だけではないと思います。

 なぜプロ野球観戦を隠したのですか。これは虚偽答弁ではありませんか、一般質問に対する。

〇舛添知事 いや、私は隠したわけではなくて、ずっと湯河原での公用車の話がありました。で、それはない、つまり家族はないということをいった上で、ただ、例示的にですよ、園遊会であるとか、在京大使館の大使に夫婦とか家族とかで都知事として来てくれと呼ばれたりとか、それで、例示として音楽鑑賞とか芸術鑑賞ということを申し上げたわけでありまして、その野球観戦も都知事としてというふうにお招きされた、家族と一緒にということを認識しておりますので、あれは例示を挙げたので、全てを網羅したわけでありませんけれども、そういう意味で申し上げました。

〇曽根委員 そういういい逃れはもう通用しないんですよ。やましいところがあるから、例示からも外したんじゃないですか。

 大体、知事の日程予定表を見ますと、NHKコンサートもプロ野球も、公務ではなく政務となっています。公務ではないことは明白ですよ。

 それで、政務の場合、知事が依頼した弁護士による調査報告書でも、都政との関連性が高いと判断される場合は公用車の使用が許されているようだと記載されていました。

 知事は、NHKコンサートでもプロ野球でも、主催者ではない団体から招待された、団体名はいえないと先日答えています。これらの招待は、都政とどういう関連性があったのですか。

〇舛添知事 まず、先ほど来申し上げておりますように、非公式な会議をやるような場合に、政治家の信義として、相手方のことは、私の判断で申し上げないということを申し上げております。

 そして、そういう中で、お招きいただいた方々と、どういう音楽政策を今から東京都はやっていくのか、それから、例えば、野球が追加種目として加わる可能性がある、そういうことについて二〇二〇年に向けての準備、そういうことで同時に懇談をし、これは都としての文化政策、スポーツ政策に大きく寄与していると思っております。

〇曽根委員 もう都合の悪いことになると、全部相手側のプライバシーか、文化の中に入るんだと、そういうことを持ち出して、何も実態は答えない、信義の問題だといって。これでは全く信用できません。

 公務でも政務でもない、ただ自分と家族の趣味や楽しみのための音楽鑑賞やプロ野球観戦に、家族連れで公用車を使ったんじゃありませんか。それが実態じゃないですか。

〇舛添知事 都知事として家族同伴で来てくれという招待を受けた、そういう認識のもとに行いました。

〇曽根委員 政務だといっては、行き先も目的も都民に説明できないような公用車の乱用を繰り返しています。舛添知事の公用車の私的使用は本当に目に余ります。

 実態としては、そこで知事が自分の趣味や楽しみや家族のために乗っているかどうか確認できないんですから、公用車だって。公務のところはわかりますよ、東京都で管理があるから。これでは全く闇の中なんですよ。そういうことは、もう一切やめなきゃならない問題だと思います。

 しかし、百条委員会を設置して、こういう問題も徹底的に解明しなければならないということは、私も申し上げておきたいと思います。

 時間の関係で最後にですけれども、知事に対して今どういう声が起きているか。知事に辞職を求める都民の怒り、これが今、九割を大きく超えるまでになっています。どの調査を見ても、最初は七割ぐらいだったのが八割になり、もう九割を超えていますよ。都庁への都民の意見、どれぐらいになっているかわかりますか。猪瀬さんの十倍以上ですよ。三万一千件を超えちゃったんですよ、もう。これは、ほとんどが知事さんにやめてほしいという声なんです。

 例えば、私たちの都議団のメンバーがいろいろ地元で聞かされる話の一つに、介護施設の職員の方は、人手不足でお風呂の回数を利用者さんに減らさざるを得ないというときに、知事は公用車で毎週温泉通いをしていたのかという怒りの声とか、それから、知事は逃げ回って恥ずかしい限りです、東京オリンピックの顔にでもなったら本当に恥ずかしい、やめさせてほしいし、都民税を払いたくない、給料を減額するといっていますが、ただ働きをするといってもお断りしますという意見を、この初老の女性の方は寄せてきています。また別の方は、私は、彼の不誠実な回答に対し、子供たちが政治家というのはこういういいかげんなものなんだと思ってしまったらどうするのか、子供たちに対する責任はどうするのかということを私たちに向けても問うています。

 こういう点を見ても、やはり都民の怒りは、もう圧倒的に知事は直ちに辞職すべきだと、この声が共通しています。この声に応えることが今の舛添知事の使命なんじゃないですか。なぜ、この声に応えて、みずから政治責任をとって辞職するといえないんですか。

〇舛添知事 厳しいそういうご批判の声は、しっかりと胸に刻みたいと思っております。

〇曽根委員 胸に刻んでどうするかということが今問われているんですよ、あなたに。

 知事の政治的な姿勢をこのようにただしてきましたが、もはや都民の怒りは、舛添知事の続投は絶対許さないというところまで沸騰しております。
 私は、都民の圧倒的世論に応えるためにも、知事は直ちに辞職することを求め、また同時に、真相解明のために都議会は百条委員会の設置を重ねて呼びかけて、質問を終わりたいと思います。(拍手)



   そね質問目次へ  そね都議活動