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すぐに満杯と言われた新海面処分場が、40年も寿命があり、7400億円の事業費を当面見直しできると解明

質問の要約

◯曽根委員  新海面処分場の計画された当時は、十五年で寿命が終わる、全部でき上がるのが十年ぐらいかかるので、でき上がってから五年ぐらいで埋まってしまうというふうに発表されて、以来、それは変わっていないと思うが、現在、ごみの量、それから土砂の量も年間の埋立量は大分減っている。そこで、現在の埋立量から見ると、寿命はどれぐらいになるんだろうか。

●ごみと土砂の量は、当初計画の半分程度

比重を出すためには、分母に容量、ごみの埋立量、上にごみの重量を乗せると、最近のごみの比重が出るわけです。
 そうすると、計画量からいいますと、新海面処分場には土砂とごみ合わせて年間八百万余の計画でしたが、実際に、平成八年度の実績というのはその半分ちょっと超える程度の量にとどまっている。そうしますと、ざっと考えても、十五年といわれた新海面処分場に、もしごみの量や土砂の量が今後余りふえないとすれば、倍ぐらいはもつのかなというふうにいえると思うんです。

●埋めたごみは、時間と共に体積が縮む

 しかし、もう一つ、一億二千万立方メートルの器に対して、計画によると、同じ一億二千万立方メートルのごみと土砂を入れるということになっている。ところが、中央防波堤外側処分場をこの間延命をしてきて、ごみはだんだん沈降していって、実際には容量以上の分量のものが入っている。  それを調べてみますと、合わせて、ごみの量は容量に対して、実は一・五三倍の量がこの二十年余にわたって入っている。ですから、新海面処分場の容量は一億二千万立方メートルですが、実際にここにごみと土砂を大体一億八千万立方メートルぐらい入れることができる

●両方で40年まで寿命は延びる

 ごみの量や土砂の量が減っていることによる半分近い減少。そして、容量も、ごみや土砂を器の1・53倍の量入れることができるということも考え合わせると、私の計算では、新海面処分場の寿命は四十年はもつという計算が出てくる。
 それも、港湾局さん、清掃局さん、それから都民の協力も得たごみの減量化、それから、しゅんせつ土や建設残土はいろいろな再利用の方法を考えてなるべくこの埋め立ては減らしていく、もたせていくという努力の結果だ。  しかし、本来ならば十五年の寿命という計画の見直しは行われずに、どんどん建設が行われている。毎年、四百億円近い予算を使う予定になっている、これは見直しが先じゃないかと思うが、いかがですか。

●都は「慎重に検討」と答弁。

◯高見港湾整備部長 しゅんせつ土の有効利用やリサイクル施策にはなお不確定な面もございます。  新海面処分場は東京港内最後の処分場で、具体的に何年もつか、将来のごみ量の推移や、経済動向についても見きわめる必要がございますので、慎重に検討していく必要があると考えております。

◯曽根委員 ぜひ検討をお願いしたい。この新海面処分場は、AからGまでブロックに分かれています。技術的には、あるブロックまでで凍結をしても護岸がもつと聞いている。
 これは四百八十ヘクタールで総事業費七千四百四十億円、本当に予定どおりの期間で急いでつくるという計画を進めていっていいのか。  私は、東京都が今すべての事業を見直すというふうにいっているときに、見直しがあってしかるべきじゃないかと思う。

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