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 はじめ通信 060524
我が団地に必要な災害時に階段昇降できる車椅子を求めて

○私は1971年に公団が建てた12階建て一棟で2DK・275戸の古いマンションに住んでいます。2000年8月12日に建設以来初めての一戸が全焼する火災が発生し、子どもさんが一人亡くなりました。たまたまそのお宅が私の真上で私自身が消防の水で被害を受けたこともあって、火災を防ぐことと地震に備えるため、住民の有志が集まって有名無実だった災害対策本部を全居住者対象に再建し、私が自衛消防隊長兼防火管理者になりました。

○その後、火災の初期消火など訓練を取り組んできて、昨年3月5日に寝タバコが原因の火災が発生したときは、近所の方の初期消火で消防車が来る前に消し止めることができました。

 ところがそのときの消防の水がエレベーターに入り込み、漏電してエレベーターが半日以上停まったため買い物帰りのお年寄りなどが上層階に上がれず、椅子に座らせて男性が3人で抱えあげる場面がありました。

○さらに7月23日、震度4の地震で再びエレベーターが停止。そのときは私も含めてお年寄りを抱える訓練をした男性がマンションにいなかったため、3時間後に復旧するまで上層階の車椅子や虚弱高齢者のかたはマンションからの外出ができませんでした。

○昨年秋の訓練に向けて、階段を手軽に人力で昇降できる車椅子を探しましたが、イギリス製の「Eバックチェア」(価格15万円)という輸入品しかなく、販売店に頼んで借り受け訓練しましたが、これは階段を降りて避難する場合しか使えません。

 その後あちこち探しましたが、私たちのような集合住宅で使える@誰でも2〜3人で手軽に使えて安全。A燃料や電気を使わない。B安価で修理が簡単C階段でも踊り場でもすぐ切り替えられるという条件の物は見つかりませんでした。

○そこで活動日誌に書いたように、私なりにこんなものをという別紙のような見取り図を描いてみました。もと金属部品工場をやっていた小橋さんに相談したところ、堀船の印刷工場問題で協力してくれた都立高校のY先生を紹介してくれました。

○Y先生に電話で相談すると非常に興味を持って、つながりのある地域の金属加工や自転車、リヤカーなどの中小メーカーと接する機会に話してみるが、むしろ北区の異業種交流の場や事業者を活用してみたらどうかということでした。

 相談した誰もが、以前の私と同様にそういう機器はとっくに開発・普及していると思うようですが、一般的なマンション住民が手軽に使えるものは案外ないということを話すと「そういえば電動の凝った物は見かけるが手動はないですね」と言います。

 何とか、現物の製作を実現させることろまでもって行きたいと思っています。

○下にY先生に送ったアイデア図を紹介します。私自身、材料を探してみたこともありますが、どうしても難しいのは70から80キログラムまでになる人体を支える4本の腕木を持つ車輪部分は、金属でなければ強度が持たないだろうということ。しかもプロならもっとシンプルで効果的なデザインが浮かぶかもしれません。私としては、Eバックチェアの15万円を超えない範囲で実費製作したいと思っています。

  <車椅子の図案↓>


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