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はじめ通信・子どもと教育の旗1216
性教育をめぐる激しいせめぎあい・教育の未来をかけたたたかいを

●さる13日、七生養護学校の性教育を、都教委が不適切と決めつけて不当な処分や教材没収を行なったことに対し、七生養護学校の地元、日野市での、養護学校の父母や市民による、「元のとおり正常に性教育の再開を」求める集会が、180人の参加で開かれたことが、東京新聞や赤旗などで報道されました。私としては待ちに待った思いです。

●主催は、「七生養護学校の教育を支援する日野市民の会」で、まさに父母と市民による手づくりの集まりです。
 この会には、性教育の第一人者として都教委や養護学校の校長会にも信任が厚く、今年の夏、七生養護の調査が行なわれた直後の、校長会研修でも後援を行なっている学芸大学の、加瀬進教授が参加して、「学芸大学に赴任して、最初に訪ねたのが七生養護で」あることを紹介し、「大変触発された」と話しながら、「障害のある人だからこそ、性を市民の権利として、学ぶことがより切実に保障されるべき」と語ったそうです。

●私は、定例会の討論の準備で、残念ながら参加できませんでしたが、メッセージを送りました。他にも、福士敬子さんも送ったようです。(私のメッセージは、下に載せておきました。)

●この集会までに、市民の会は、まず父母の人たちが、七生の性教育の実際の姿が、決して過激どころか、きわめて優れたものであり、愛情に満ちたものであることを市民に訴え、七生の性教育を元通り再開させようと、市民に署名の協力を訴えて、7000人近い署名を集めました。

●また、市民の会として11月28日に、都教委に面会し、調査や処分の一連のやり方に質問と撤回の要請を行いました。これには私も立ち会いました。
 この時は、都教委は、近藤指導部長が出席しましたが、マスコミの取材はいっさい拒否。よほどやましいと思ったのでしょう。

●こうした行動を踏まえての集まりだけに、会場はいっぱいになり、父母の方々も、真剣に発言していたそうです。
 15日には、父母の代表が、この署名を都教委に提出しました。

●ところが一方で、自民党の古賀議員ら性教育を非難した議員らが都議会の会議室で、同じ日に集会を開いたことが報じられています。
 いま、激しいせめぎあいになっていることを痛感させられます。

●しかし、はっきりしているのは、今になって「市民集会」をやってみても、彼らは最初に議員の調査権を使って教育現場に踏み込み、マスコミに誇張した報道をさせ、都教委をつれて調査をさせ、処分まで強行させてきた、この事実は消せないということです。

●彼らの非難と攻撃が、権力的な処分と授業の禁止という形で、まじめにがんばってきた教員や校長先生、そして障害を持つ子どもたちや、その父母を深く傷つけたことは、消すことができないはずです。彼らに、傷つけられたものの痛みは到底分からないでしょう。
これからも、この問題でのたたかいは続きます。
 おそらく今後は、教科書問題にもつながっていくでしょう。東京の教育に正常な日々を取り返すまで、子どもののびのび学べる学校をつくるまで、皆さん、ともにがんばりましょう。

◎日野の集会に送ったメッセージ

 集会にお集まりの皆さまに、心から連帯のごあいさつを申し上げます。
 七生養護学校のすぐれた性教育の実践と、それを見守り、はげましてこられた父母の皆さんとの支えあいの姿こそ、学校教育が本来めざしてきた、ひとつの理想の形だと思います。
 それを、授業も観ず、学校を見学すらしないうちに議会で一方的に断罪した政治家にあるまじき行為、さらには、これを真に受けて、大挙しての調査や教材没収、そして処分を強行した、都教委のやり方は、皆さまの長年の努力を土足で踏みにじるもので、心のそこからの憤りを覚えます。
 学校で、とりわけ障害を持つ子どもたちの教育の場で、一人一人の子どもにこころを配り、その成長を支える教職員や、父母の皆さまの取り組みに、最善の努力で支援するのが、教育委員会のはずです。今の都教委の実態は、まさにその180度対極にあると言わざるを得ません。
 しかし、あまりに道理のないやり方に、世論が動き始めています。
 皆さまをはじめ、市民・都民の運動が、都教委を包囲するまで大きく広がり、子どもを中心に、教師・父母・地域の皆さんが手を携えて、教育をつくりあげていく、当たり前の姿が、七生養護学校をはじめ東京中の学校に取り戻せる日まで、皆さまとともに、私もがんばりぬくつもりです。
 希望をもって、ねばり強くやりましょう!
      日本共産党都議会議員  曽根 はじめ

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