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はじめ通信・子どもと教育のはた4−802
ついに強行された日の丸君が代の”みせしめ”研修
中味は、服務規律は厳守すべきの繰り返し


●8月2日、昨年の10月の日の丸君が代おしつけの実施指針に基づく教員処分に続き、処分された教員への再発防止研修なるものが行なわれました。中味は服務規律の厳守を繰り返し強調しただけで、日の丸君が代の具体的扱いについては避けるという極めて姑息なものでした。次は9日にも行なって二百数十人の研修をやりあげようとしています。
 もし都教委が本気で、日の丸君が代の尊重義務を犯したという具体的理由で処分し反省を迫るなら、「国旗・国歌」問題に触れない研修内容は意味がないはずです。今後、裁判を含む公的な争いに発展することを見越して、あくまで「職務命令を守らず服務規律に違反した」という、形式的理由だけしか持ち出さないということは、結局、日の丸・君が代問題については、彼らの正当性が主張できないことの表れです。

●問題は、研修の最後に30分も時間をとって、「報告書」という名の反省文を書かせていることです。「反省が足りない」と決め付けて再度の研修を受けさせ、6月の本会議で古賀議員が主張したように「反省のない」教員は学校に戻さず授業もさせないなどの危険性もありえます。
 これには、東京地裁でさえ、差止請求は却下したものの、研修の中味や、再研修などが行なわれれば、憲法に定める「思想信条の自由に反する恐れがある」と指摘しているほどで、誰が見ても、見せしめそのものになります。

●私は、学校の子どもや教員への日の丸君が代のおしつけには、かねてから厳しく批判・追及してきましたが、昨日は研修強行のひどさと悪質で姑息な内容に、激しい怒りを感じました。
 都議団を代表しての私のコメントにも、全国の教育に携わる方々や、「国旗・国歌」と認めながらも「これは許せない」とする心ある保守的なかたがたの世論と怒りが集まっていることを紹介し、研修への抗議と中止を要求しました。

●ほんらいなら、横山教育長と教育委員にこそ、教育のあるべき姿と理念を、教育基本法や憲法からきちんと学んでもらう必要があるし、頭の中を戦前から戦後民主主義にきりかえるべきでしょう。
 しかし、行政権力を使って、「思想弾圧」のような「研修」をおしつけても、人間の心を縛ることができないことぐらい、彼らは百も承知のはずです。
 教員を縛り付け、服従を迫る「研修」や「服務規律」のおしつけは、それが最後は子どもたちを同じやり方で縛るための第1歩だということを、銘記すべきだと思います。

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