| はじめ通信・夏のこだま0617 社会保険新病院の委託先・地域医療振興協会とは |
6月13日に、社会保険庁は、社会保険北病院の新たな委託先として、地域医療振興協会を発表しました。 北区にはなじみがないように思えますが、この医療法人は、社会保険病院の前の、国立王子病院が統廃合される計画のころ、名前が挙がっていた経緯があります。 「地域医療振興協会」とは、どんな医療法人なのか。 ●自治医大出身の医師が中心・・ 地域医療振興協会は、自治医科大学の出身の医師が多く加入する医療法人といわれます。 会長は自治医科大学の学長が勤め、各地域の医療機関の責任者である常務理事のほかは、役員の大半は、現職の自治医大の教授らが当たっています。 (*同法人の役員名簿を参照のこと) ●もともとは、僻地医療を担う目的で発足。 自治医科大学の概要によると、同大学発足の理念は、医療不足の僻地などをはじめ、地域医療に従事する若い医師を育てることを目的にしており、発足とほぼ同時に「へき地振興財団」を立ち上げています。その後、これを「地域振興財団」と名称を変えています。地域医療振興財団は、独立した医療法人ですが、自治医大のこの理念を具体化するための医療の受け皿として設立されたと思われます。 ●設立は、国立病院統廃合計画と同時期 この医療法人の設立された昭和61年(1986年)は、ちょうど国立王子病院の統廃合計画が発表されたのと同じ年です。この年、全国の200ほどの国立医療機関が廃止や統合の対象にされました。 そして現実に、最近国立病院の廃止後の病院経営を引き継ぐ形で、あちこちの病院の委託先として地域医療振興協会の名前が出てきています。政府が国立病院の経営から撤退するための受け皿として登場したという疑問がわくのは当然です。 ●北区でも自治医大病院誘致のうわさも 北区でも、実は86年の国立王子病院の廃止計画以来、浮いては消えた後継病院のうわさの中に、自治医科大学の病院計画がありました。実際は北区ではなく、その後都内の他の地域にできたようです。 今回、社会保険病院の最初の見直しによる委託先として決定されたことは、全国的にも大きな影響が予想されます。 ●横須賀市民病院の場合は・・ 最近、北区と同じように、地域医療振興協会が国立医療機関の後継病院として14年度に発足させたばかりの横須賀市民病院の例があります。この場合は、国から横須賀市に病院が委譲されることを前提に、市の委託を受け、国立病院の希望する職員も全面的に引き継いで、閉院や休院することなく横浜市立うわまち病院として再発足しました。 このとき、横須賀市議会では、特別委員会を設置し、関係者も呼んで、医療の継続がスムーズに行われるよう取り組んだとのことです。 (*この際、2月13日の特別委員会での、地域医療振興協会・吉新理事長の発言と、わが党の根岸峰夫委員など特別委員との質疑の議事録は大変、参考になります) ●まだまだ不明の点も 地元の住民として、「来年4月では遅すぎる。一日も早い開設を」の声を上げていきたいと思います。 同時に今回、社会保険庁の突然の全社連・都南病院への委託中止、そしてその後の説明会や委託法人の申請にどんな医療機関が名乗りを上げ、なぜ、地域医療振興協会に決定したのか、まだまだ解明しなければならない不明の点が多すぎます。 いずれにしても、同法人が委託先として本当にふさわしいのか、区議会をはじめ徹底した検討が必要です。そして委託を引き継ぐとすれば、都南病院閉鎖とともに解雇されたり異動させられた3桁に及ぶ職員や採用内定者への処遇を優先的にすること、新たに取り組むという、小児救急では、東部地域病院の事故を教訓に万全の体制を組むことなど、課題は山積しています。 ●今後も社会保険新病院の、安心できる、一日も早い開設を求めて情報をお知らせしていきます。 |