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震災レポートNO.22(増子議員の質問・抜粋)

○増子輝彦君 今回のレベル7に上げたということ、本当に皆さん不安なんですね。この不安と同時に、もう一つ、私が随分質問を受けることがあるんです。今回、もし福島原発が最悪のケースの場合、広島や長崎の原爆と同じようなことになるのだろうか、その辺の比較はどういうふうに考えたらいいんですかという、これ素朴な、本当に最も大事なお気持ちを皆さん持っているんです。
 総理、原子力に一番詳しい総理ですが、この件について、広島、長崎と今回の福島原発の違い、お答えいただけますか。

○委員長(前田武志君) 海江田担当大臣、まず。

○国務大臣(海江田万里君) 私は、いわゆる原子力についてさほど詳しいわけではございませんが、分かりやすく申し上げますと、今度のは核の分裂の反応が非常にゆっくりのペースで起きていると。それに対して原子爆弾などは、非常に速いスピードで核の熱の反応が起きると、このように理解をしております。

○増子輝彦君 総理、一言だけ、広島や長崎の原爆と今度の原発の事故は違うと、国民の皆さん、安心してくださいと国民の皆さんに一言言っていただけませんか。どうぞ。

○内閣総理大臣(菅直人君) 広島、長崎の原爆とは全く違います。
 最も違うのは、今の大臣のお話にもありましたように、核兵器の場合は一瞬にして核反応を起こして、そして極めて高い温度が生まれ、かつ放射能が広くまき散らされます。原発の場合は平常時でもコントロールされた状況での核反応であり、今回は地震が起きたときに核反応そのものは停止をされております。いわゆる中性子が出ない状態に制止をされておりますので、そういう点では、今回の事故は、いわゆる核分裂が一瞬にして起きた広島、長崎の原爆とは全く異なっております。

○増子輝彦君 総理、異なっているということは、安心していいということにつながっていいんですね。

○内閣総理大臣(菅直人君) もちろん、広島、長崎のように巨大な熱が出て、一瞬にして多くの人が亡くなるといったようなことにはもちろんなっておりませんし、その点では安心というか、そういう被害には立ち至っておりません。
 ただ、放射能の拡散という面では、原爆の場合は一瞬にして広く出ますけれども、今回の福島原発事故では残念ながら、そういう広がりではありませんけれども、ある程度の放射性物質が格納容器から外に出ているという点での、そこは十分気を付けていかなければならない問題だと思っております。

○増子輝彦君 当然、放射能の拡散等を含めて注意しなければいけないこと、しかし、私もはっきりと、広島、長崎の原爆とは構造的に、根本的に違うと、安心してくださいと私も申し上げております。国民の皆さんも、今の総理の話で少しは安心したかなと思います。

<中略>

○増子輝彦君 出処進退については白紙。是非、これは責任を共有しながら、本当に、東京電力のこの第一原発そして第二原発と、日本のエネルギー政策、原子力政策の犠牲的な精神でこれを受け止めてきた今避難されている方々のために是非しっかりと果たしていただきたいと思います。

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